子どものお世話に食事の準備や掃除、洗濯などなど…育児と家事に毎日追われ、自分のことは後回し。
心や体にたまった疲れを癒す時間も取れないまま、また1日が始まり、イライラして、怒ってしまい、落ち込んでしまう…。
そんな経験は、あなたにもあるのではないでしょうか。
沖縄県内各地で開催されている『mammy’sマーケット』は「ママのためのお祭り」がコンセプト。
日ごろの疲れを癒しに、またハッピーチャージにと初期の開催時から毎月通う方もいる人気のイベントです。
ネーブルカデナで毎月第三火曜日に開催されるほか、那覇市や北谷町、伊江島などでも開催しています。
収益の全額を沖縄県の児童養護施設や関連団体に寄付するフリーマーケットに加え、雑貨や占い、飲食、ワークショップ、マッサージなど70店舗ほどにもなる多彩な出店で、沖縄県内唯一のオレンジリボン運動(シンボルマークのオレンジリボンを広めることで子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動)団体としての一面もあります。
mammy’sマーケット 主宰 松田エレナさん
『mammy’sマーケット』の主宰をされている松田さんは、1男3女、4人のお子さんを持つお母さん。
主婦として家族の生活を支えつつ、『mammy’sマーケット』の前身となる『いっさいがっ祭』を立ち上げたのは9年前のことでした。
年3~4回、週末の開催だったイベントを、「もっと育児中のお母さんが来場しやすいように」と平日日中の開催に変更。
ネーブルカデナでの定期開催は、2019年8月21日で6周年を迎えました。
最近では他のイベントとのコラボオファーも増え、北谷町や離島にも開催の場を広げている大人気イベントです。松田さんにイベントについてお聞きしました。
『mammy’sマーケット』立ち上げのきっかけは?
自身のDV被害経験、虐待を受けてきた子どもたちと長く接した経験から、何か支援ができないか、と考えた事がきっかけです。
子どもと接する機会が多いお母さん。
そのお母さんたちが幸せを感じ、元気になれば、おのずと子どもたちの幸せにつながるのではないかと思いました。
子どもたちとお母さんが笑顔で過ごせて、ちょっとした幸せを感じられる。
そして、お母さん同士の出会いの場、寄付やリユースに参加したりすることで社会とのつながりを得られる場になれば、と思って立ち上げました。
大事にしていること、心掛けていることは?
イベント運営はまったくの素人から始めたので、最初のうちは本当に大変なことがいっぱいでした。
出店者さんの場所決めや集客面でも試行錯誤の連続。
もともとポジティブなのですが、トラブルが続いて落ち込んでしまうこともありました。
でも、マイナスの結果も失敗ではなく「勉強になった」という見方に変えて、「じゃあどうすればうまくいく?」「どうすればみんながハッピーになれる?」と色々な方法を試してきました。
それが成功して、出店者さんやお客さん、関わってくださった方の笑顔を見られた時にとてもやりがいを感じます!
イベントの運営と家事の両立のために、気をつけていることは?
自営業の旦那さんが何かと助けてくれるので、とても助かっていますね。また上の子たちは成長し、今では運営を手伝ってくれています。
くじ引きの受付、商品補充などでがんばっていましたよ!
イベント自体も子どもたちとお母さんが楽しめる内容なので、お子さん連れで出店される方も多いです。
いちばん下の子は、だいたい出店者さんの子どもたちと一緒に会場で遊び回っていますね(笑)。
今後の目標は?
もっとダイレクトに、子どもたちを育てるお母さん、お父さんへの支援ができたらいいなと思っています。
虐待された子どもたちのケアももちろんですが、それを未然に防ぐためには、育てる側の心のケアが絶対に必要だと感じるからです。
沖縄では若くして親になるケースやひとり親の確率も高いですよね。
そういった方の心に寄り添って、自分自身の経験を活かしながらしっかりしたアドバイスができたらいいな、と心理学の勉強も始めました。
将来的には臨床心理士の資格も取りたいと思っています。
新しいことにチャレンジしてみたいけど、勇気が出ない…。そんな方へアドバイスをお願いします!
勇気が出ないときは、無理せず立ち止まっていいと思います。
不安や恐れは誰でも感じるもの。
完璧な人なんていません!心の中にあるものを、パートナーや親しい友達など心を許せる人に話すと、すっきりして前向きになれることもありますよ。
「やってみようかな」という気持ちになれたら、やりたいことにつながる小さなアクションを。行動すれば必ず何かが変わります。
そして、どんな結果も失敗ではなく、学びだととらえてみてください。何もしないで後悔するより、やって後悔する方がずっといい。
できたことに目を向けながら、自分のペースでゆっくり進んで行けばいいのではないでしょうか。
フリーマーケットへの子ども服の寄付も随時受付中。着なくなった子どもの服を寄付し、必要な服を買うママもたくさんいらっしゃるそうですよ。
寄付したものがそれを必要としている方の手に渡り、お金が集まっていくのを見られるのも、とてもうれしいことですよね。
育児にちょっと疲れてしまった時、ひとりで悩んでしまった時には、エネルギーとハッピーもチャージできると思います。
自然体で、とても明るい雰囲気の松田さん。
子どもたちはワークショップでおもちゃや宝物を作ったり、大人たちはおしゃべりの花を咲かせたり、短時間のマッサージでリフレッシュしたり。
『mammy’sマーケット』は、そんな松田さんの笑顔と優しいエネルギーが循環しているようでした。
*mammy’s マーケット* ~子ども虐待防止オレンジリボン運動~
初めて内容を見ました。
松田さんの1つ1つの言葉が身に染み間す。なんでだろう
胸が熱くなり涙が止まりません。色々と今は支援などを受けたりしながらやっている私ですが。そんな私に何ができるんだろうと考えています
コメントありがとうございます。
松田さんの想いに共感される方、たくさんいらっしゃると思います。
イベントに足を運ばれて体感されると、新たに色々感じることができるかもしれませんね。