12 月に入ると、 街の空気がどこかそわそわし始めます。
イルミネーションが灯り、 年末に向かってカウントダウンが始まるような気配。仕事では
締め切り、 家庭では行事や準備が増えて、 毎日があっという間に過ぎていく季節です。
そんな中で、 多くの方が心のどこかで思っているのが
「そろそろ大掃除しなきゃ」
「家のこと、ちゃんとして締めくくりたい」
というプレッシャー。
まるで 12 月だけは、 特別に“完璧な家事”が求められているような気持ちになるのではないでしょうか。
ですが、 働く主婦(夫) にとって、 12 月は家事・育児・仕事にフル回転しながら、 生活のあれこれを回してきた自分に、もっと優しくしていい月でもあります。

年末の家事は、 全部やろうとせずに、
むしろ、やらないことを決める方が、あなたの心と暮らしを助けてくれます。
たとえば、
・大掃除は“1 ヶ所だけ”決める
・窓拭きも床掃除も、 ピカピカを目指さない
・料理は簡単メニューやお惣菜、 冷凍食品も上手に利用する。
・買い物はまとめ買いをやめ、 一回の量を減らす
・片付けは「捨てる」 ではなく、 見た目整えるくらいで大丈夫!
大切なのは、「完璧」 ではなく「これだけでいい」 と自分に言ってあげられることなんです。
家事は “完璧をやめたとき” にラクになり、 暮らしが優しく回り始めます。

この 1 年、仕事、 子どもの行事や家族の予定をこなし、 その合間に買い物をして、 帰宅してからも家事をこなす。 休む間もなく日々を動かしてきたのは、「あなた」です。
だから 12 月は、ぜひ自分自身に
「本当にお疲れさま」
「よくやってきたね」
と声をかけてあげてください。
そして、 感謝を思い出す季節でもあります。
毎日「おかえり」と迎えてくれる家。
忙しいあなたを支えてくれた家族。
自分のためにがんばってくれた自分。
全部がそろって、 今の暮らしが成り立っています。
完璧な大掃除よりも、
“ありがとう” という気持ちを思い出して過ごすほうが、
来年のあなたの毎日を確実に軽やかにしてくれます。
たとえば、 家に向かって「一年間ありがとう」と言いながら、 玄関だけを軽く掃く。
それだけで十分な「年末の区切り」 になります。
年末だからこそ、 無理を手放し、 家事を手放し、
「できない自分も、そのままでいい」
と自分をゆるめられたら、 今年のあなたは十分がんばりました。
どうか、 心穏やかな 12 月を。
働くあなたが、 自分の時間を少しでも取り戻しながら、
軽い気持ちで新しい年を迎えられますように。
株式会社 暮らしかたらぼ
代表 根原 典枝

1972年生まれ 沖縄県うるま市出身。
20代でフィニッシングスクール西大学院に入学。茶事の文化に興味を持ち、本場イギリスに紅茶の旅へ。現地のホストファミリーと過ごす中で、暮らしの質の高さに感銘を受ける。帰国後ブライダル業界に就職し、自分の身の回りや思考が片付けられてないことで失敗を経験する。営業はできたが仕事の効率が悪く、休日に休めない生活を送る。その後、片付けの習慣のないまま結婚、出産。イギリスの丁寧な暮らしを知っているのに、できない自分に落ち込むと同時に、そんなママをサポートするサービスがあったらいいのになと考え始める。第3子授乳中にテレビ番組『ガイアの夜明け』を観る。赤字だった会社が3S(整理・整頓・清掃)を通して黒字化していく様子を目の当たりにする。影響を受け、自身の家で3Sを実践する。
毎日の暮らし方を研究する 暮らしかたらぼ

